昨年、NBAの殿堂入りを果たしたリトアニアのサルナス・マーシャローニス選手について記事を書いたんですが、こちらの記事、現時点では、マーシャローニスで検索すると一位に表示されてるようです。

 

【祝】リトアニアの英雄、サルナス・マーシャローニス氏NBA殿堂入り。 | Creative Arts Showers's Blog
 

彼と、やはりNBAで彼よりも早く殿堂入りしたアルビダス・サボニス選手が世界的にも傑出していた1990年代のリトアニア代表の大きな壁となったのが、分裂後のユーゴ、つまり今のセルビア勢でした。

クロアチアが銀メダル、リトアニアが銅メダルとなったバルセロナ五輪には分裂後のユーゴは内戦の制裁で出場すらできず、世界的にインパクトを残したのは、1995年のヨーロッパ選手権での優勝だったと思います。

この決勝は、分裂後のユーゴスラビア対リトアニアでした。



この試合で、当時NBA選手としての実績を積み、大会MVPにもなる、引退前年のマーシャローニスとのマッチアップから最初の得点を決めたのが、若き日のデヤン・ボディロガでした。まだ全盛期に比べると上半身は細いのが印象的な頃ですが、やはりセンスとか気持ちの強さみたいなものは、傑出してた感あります。


16才でプロとなり、22才の時にはもう若くして大舞台での決勝でのユーゴ代表のスタメンだったというのは、やはり相当凄かったんだと思います。代表では、背番号4でした。

デヤン・ボディロガ - Wikipedia



まぁ、結果的にこの1995年のヨーロッパ選手権の決勝では、ユーゴのポイントガードのジョルジェヴィッチ(最近セルビア代表の監督もやってます)が、3ポイント打ちまくって入りまくりで(41得点)、ほとんど彼の3ポイントの力で、結果的にユーゴがリトアニアを下し、優勝します。

当時、内戦の影響でスポーツ制裁もあったユーゴにとっては、国際舞台復帰後の大舞台で欧州王者という結果ですから、相当にインパクトがあったかと思います。

そして、その翌年の1996年、アトランタ五輪で、4強の段階でまたユーゴスラビア対リトアニアは対戦することとなります。ある意味、当時の実力からすると、順当に残った強いチームによる避けられない対戦、という感じでした。



当時の大会のユーゴの成績を見ると、リトアニアと戦う前の他の国にはボロ勝ちですからね。控えの選手もNBA選手だったりしますし。

しかし、やはりこのユーゴ対リトアニアの試合では、ホントに最後の数分まで結果は分からないような接戦となります。

結果論的に言えば、最後の2分くらいの段階で、リトアニアの超器用な220センチの超巨人サボニスのフリーのシュートが入らずに、リバウンド争いでファウルを犯し、それがユーゴのフリースローでの得点につながり、さらに、次の攻撃でもサボニスのミスがあり、ということで、ユーゴが逃げ切ります。

これはもうリトアニアにとっては、過去のサボニスの働きからしたら、彼がミスったら誰も責められないということで、最後はなんか地味にユーゴが競り勝ったという印象でした。

もし、サボニスのあのシュートが入ってたら、結果は逆になってかも、というくらいの接戦の印象でした。

そんな準決勝を乗り越えて、決勝でユーゴはNBA選抜のアメリカ代表と対戦するわけですが、これがまた、前半は互角なんですよね。



ボディロガなんかも、この前年の1995年にNBAのサクラメント・キングスから2巡目でドラフトされるんですが、それを蹴ってNBAに行かないで、欧州の名門チームを渡り歩き、欧州王者にもなり欧州No.1選手にもなります。

この試合でのボディロガの活躍も、23才ですでに結構なものでした。

あのNBA3連覇のシカゴブルズのディフェンスの代名詞みたいなピッペンにマンマークされながら、さらにオラジュワンのブロックをかわして、ダブルクラッチで得点を決めたり、ペニーハーダウェイ相手には余裕のシュートフェイクで得点を決めたり、カールマローンが結構本気で意図的に要求してきた1on1では、あっさりフェイントを駆使したドライブで抜き去って左手のレイアップで得点を決めてます。


 

 

(この動画の1分辺り。この動画は国際大会でのボディロガの重要な得点をピックアップしてるのでオススメです。)

何が凄いって、ボディロガにはそんなにスピード無いんですよね。

それでも、NBAのトップ相手に、結果的に華麗なプレイを決めてしまうわけです。

もう、NBAのトップ選手がボディロガの大して速くないプレイの格好の引き立て役になってるんですよね。

試合後に、あのチャールズ・バークレイがボディロガのもとに行き、逆にボディロガがバークレイを上から肩組んでたりするんですが、おそらくあの時に、「やっぱお前絶対NBA来いよ。うちのチーム来いよ。」みたいなやりとりあったと思うんですよね。

この大会の後も、ユーゴは全盛期とも言える充実ぶりで、ヨーロッパ選手権で優勝を重ねます。

そして、2002年のインディアナで行われた世界選手権。

決勝を待たずに、アメリカと戦うことになったユーゴは、シューターのグルリッチの3ポイントの威力などで、アルゼンチンに続き、NBA代表であるアメリカ代表を破り、決勝でアルゼンチンと戦います。

この試合は、アメリカ代表を破った同士の一戦ということで新たな時代の幕開けを感じましたが、この試合、ユーゴ側はNBAでおなじみのストヤコヴィッチの3ポイントがあまり入らずに、アルゼンチンがかなり優勢で試合を進めてました。

もう、流れ的にはアルゼンチン勝つだろうというような、流れでした。

終盤の残り3分くらいまでアルゼンチンの良いとこばかり結果的に引き立つ内容なんですよね。追いかけるユーゴが良いプレイで得点しても、さらに良いプレイでアルゼンチンが得点を決める、みたいな非常にしんどい流れで。


しかし、そんなめげそうになる流れを最後の段階で一人で打ち破ってしまったのが、ボディロガでした。




 

残り2分半で8点差あった試合の終盤に、ボディロガが一人で連続してシュートを決めまくり9得点して延長戦にもつれ込み、延長戦では両者シュートが入らない展開の中、ボディロガの指示からサインプレーのような形でストヤコヴィッチが3ポイントを決める大事なアシストも送り、そのシュートで 流れを掴んだユーゴが延長戦を制して世界王者となります。

この試合を解説してた日本のバスケ解説者は、ボディロガのことを、「なんなんでしょうね、この人は」と表現してました。

この大会の前後で、ボディロガは、所属してた欧州のクラブチームのパナシナイコスとバルセロナでもエースとしてチームを優勝に導いてるんですが、彼に対する欧州での評価は、「速くない、高く飛べるわけじゃない、それでも彼がヨーロッパNo1の選手だ」というとても独特なもので、要するに、「なんなんでしょうね、この人」と表現するしかないんですよね。

「試合終盤になると勇敢に責任を引き受け、そして試合を決める」というような評価も見かけた記憶がありますが、2002年の世界選手権の決勝も、まさにその通りの活躍ぶりで、当然にこの試合のMVPにも選ばれてました。

ボディロガのように、2メートル超えの身長でありながら、ポイントガードのような仕事もできる点で似た選手として、トルコのターコルーという選手がNBAでファイナルでもプレイして活躍して有名ですが、彼と同じくらいはNBAでも活躍できたのかなと思います。

まぁチームにもよると思いますけどね。

ターコルーも、キングス時代はストヤコヴィッチの控え、という印象しかなかったのが、マジックにいってかなり飛躍した印象でしたし。

欧州の方が、数字よりも、大事なところで点を取る選手こそが評価される傾向にあるようで、そういう意味では、まさにボディロガが評価されやすいかな、という印象があります。

セルビア大使館インタビュー その2 〜混じりっけなしのプライドこそが強さの証〜 | ゴールドスタンダード・ラボ

 

このセルビアの人もボディロガ好きのようですね。

"僕が好きなのは、ニコラ・カリニッチですね。後はデヤン・ボディロガも好きです。身体能力はあまりなくて派手なプレーは少ないけど、頭がいいし、見ていてすごく楽しめますね。"

 

2004年のアテネオリンピックでは、セルビア・モンテネグロの代表の旗手を務めてました。

もう引退してますけど、まさに個人としての数字の記録よりも、多くの人の記憶に残る選手だったと思います。

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