JUGEMテーマ:

 

photo credit: vapi photographie Target via photopin (license)

 

ターゲットを口説き落とす

 

「元ドイツ情報局員が明かす 心に入り込む技術」を読みました。  

 

この本のタイトルに、「人の心に入り込む技術」なんて言葉があって、何か怪しい感じすらするかもしれません。

自分は、逆に「入り込まれない」ための勉強に良いかなと思って買ったんですが(あと、セールだったから、笑。)、実際に書いてある内容はむしろいたってまともでした。

 

話の内容は、要するに、犯罪組織のボスキャラの情報を得るために、犯罪組織に関わってる人間の中で、目星いターゲットを口説き落として、裏切らせて、犯罪組織内の情報を得ようとする情報員側の取り組みです。

 

犯罪組織のボスキャラは、かなりガードが硬くて、そう簡単には尻尾を見せないようです。犯罪組織の下っ端の実行犯を捕まえても、ボスキャラが誰かは本人も知らされてなかったりすることがザラなようで、ボスキャラに関する情報に辿り着くのはとても難易度が高いそうです。

 

ですから、ボスキャラに関する情報もある程度持っていそうで、しかも個人の資質的にも「有能で使えそうな 」人材を情報員側が口説き落とすために、彼の「心に入り込む技術」 を駆使していくハラハラドキドキなストーリーとなっています。 実体験に基づく記述なので、似たようなテーマの映画に対するダメ出しなんかもあります。

"映画に出てくる情報員のやり方は粗忽と言いたくなる 。そこでは 、 「目的は手段を正当化する 」というモット ーで単純なル ールに従う 。圧力をかけたり脅したり強要したりが当たりまえ 。それでも駄目ならカネの力で従わせる 。札束がぎっしり詰まったアタッシェケ ースをマイクロフィルムや C Dと交換し 、カネで釣ってついに口説き落とす 。しかし 、現実はそうではない 。諜報機関にとって価値のある情報は危険物だ 。提供者は危ない橋を渡ることになる 。組織における地位はもちろんのこと 、経済的基盤を失うかもしれない 。下手をすると健康や生命に関わりかねない 。ならばどうして僕らに協力するのか 。彼らの動機はいったい何か 。 "

 

ハラハラドキドキする状況について

 

 

 

現実は、映画の世界と違って、犯罪に関わる人間に対しても、金や釣れば解決なんていうことはないようです。

 

"カネの力を信じる人は多いが、実はカネは動機としてはあまり効果がない。長期的な動機にはなりえない。経済界ではもとより、情報局の仕事にはもっと向かない。  カネで情報を買えば、むしろ害になる可能性が大きい。ある情報源が与えた情報に対してカネを払ったとする。すると次の面会のときには、もっとよく練り上げた秘密の話を持ってくるだろう。会うたびにそれが高じて、終いには作り話のためにカネを払うことになる──巧妙に構築されて、確認の可能な事実をところどころにちりばめた作り話に。"

ですから、本当の情報員は金で釣るということはしないようです。

 

では、どうやって犯罪組織に関わる人間を口説き落とすのか?

答えは、いたってまともです。 模範解答的なまでに。

 

ただ状況が状況、相手が相手ですからね。。。。 かなりスリリングです。

 

情報員側は、国家権力の背景もあって、チームとしても動いてるので、ターゲットに関する色々な情報を仕入れています。そして、ターゲットと会う現場にも、直接的に接する情報員(この本の著者)以外にも、複数の見張り的な情報員がターゲットの動向を押さえていて、リアルタイムで連絡をするわけです。「一人で来てるみたいだ、、、」みたいな。

 

 

それでも完全に安全とは言えない状況ですよね。。。

また、結果的にターゲットを口説き落とすことに失敗すると、それまでのチームの努力が無駄になってしまう訳です。。。

 

常にそういうスリリングな状況で、綿密に調べあげた犯罪組織に関わるターゲットを口説き落として裏切らせようという話です。ターゲットの方も、急に情報員に接近されて素性を明かされて、平静ではいられないのが当然のようですし、情報員側もそういう 事態を見越しているようです。

 

"「情報員が正体を明かしたとき 、誰にも打ち明けずに精神的負担を消化できるタ ーゲットはほんの一握りに限られている 。たいていは家族や親友など最も近い人に話すことで負担を和らげる 。(中略)」 『情報局心理学第一巻 』より"

ただ、ターゲットの適性としては、そういう状況でもあまりにパニックにならずにいられて、さらに賢い人の方が評価は高いようです。

情報員側も、そういう視点からターゲットを何度かテストしてたりもします。

 

 

もちろん、ターゲットの方も犯罪組織裏切ったことがバレたらタダじゃ済まない訳ですから、そう簡単には大事なことに関して口を割らない訳です。

 

時に証拠写真を見せて、「この人物を知ってるか?」なんて聞くこともあるわけですけど、そうすんなり話てはくれない訳です。ただ、核心に迫らない程度のある程度のことまでは話すので、そこに嘘が無いと判断されれば、情報員側での人材テストの評価も上がってる訳です。

 

なかなかシビれる状況ですよね。。。

 

心に入り込む技術の話

 

そんなハラハラする状況で、どうやってターゲットを口説き落とすのか?

上にも書いたように、答えはいたってまともで、要するに「誠実に信頼関係の構築に努める」ということです。

 

photo credit: Diari La Veu - http://diarilaveu.com 601109181 via photopin (license)

 

そして、この本では、具体的な信頼関係の構築のための色々なノウハウ等が書かれていて、簡単に言ってしまうと、たとえ犯罪組織に関わる人間であっても、コーチング的に接することにより、目的を達成することを目指しています。(この本では直接的にそういう記述はないですが)

 

コーチングの基本はラポール(信頼関係の形成)や、傾聴、質問、目的重視の姿勢ですが、そういう姿勢で、裏切らせたい相手にも、真摯に関わるということのようです。

 

「利用できるだけ利用して用済みになったらどうでも良いや」という姿勢では、それが相手にも伝わり、当然にただでさえ裏切ることのリスクが大きい相手の信頼は得られない訳で、本気で地道に信頼関係の形成のための努力をするそうです。

 

"思考は必ず身体に表れる。"

"仕事上の関係にもプライベートな関係にもいえることだが、人間関係の根底にある前提は責任だ。自分は頼りになるパートナーだと最初から示すこと。一度だけこれ見よが しに見せるのではなく、繰り返し示す。最初はもとより、数年、数十年と経った後も繰り返し示す。"

この本では、情報員としての任務を遂行するために、いかに自分をコントロールするか、心構え、どうやってなるべく短期間に相手との信頼関係を築くか、会話の時のテクニックなどが書かれてます。

 

犯罪組織に関わる人間相手にも有効な話ですから、ほとんどのことが、普通の人相手にもとても有効な話しだと思います。

 

読み終わっての感想

 

 

最初ちょっと怪しいかなと思ったら、むしろ、まぁここまでは出来ないなという内容でしたね。

 

状況が状況ですからね。。。 

 

自分は過去の人生経験から、割と相手を選ぶタイプなんで、犯罪組織の関係者に接触する情報員になりたいとも思わないですし、もし無理矢理同じ任務を遂行しろと言われたら、失敗するでしょうね、笑。

 

 

ただ、コーチングも極めれば、犯罪組織に関わる人間の心を掴んで、自主的に裏切らせることまで可能なんだなぁなんて思いました。(最終的に情報員側と協力するかどうかは、完全にターゲットに決定権があるそうです。)

 

まぁ、難易度高いと思いますけども。

 

 

それと、昔も今も、「裏切り」というのが決定的に効果あるんだなと。

 

 

裏切らせた方は、力づくの正面突破策よりも容易に相手に大きなダメージを与えられる訳で、過去を振り返れば、少なくとも日本ではほとんどの戦いで裏切りが決定的になってますよね。調略という奴ですね。

 

あとは、奇襲ですかね。

がっぷり四つでは、無傷ではいられないですからね。

 

現代も、実際に情報員が調略活動をしているとなると、犯罪組織の側も安泰ではいられないだろうなとは思いました。

 

因みにこの著者は、今はコンサルやってるみたいですが、情報員時代から、相手と誠実に接して不当なことはしてないし、ドイツの法律上も、ターゲットに違法なこともさせられないので、今も表立って堂々と活動できるということでした。

 

まぁ、凄いですね、情報員というのも。当然努力とか訓練とかも必要でしょうけど、そもそも適性の問題とかもあるでしょうね。

 

私は向いてないんで、違う方面で、違うやり方で、頑張ります。

 

あ、因みに最初に「入り込まれないために」良いかなと思って買ったんですけど、この本に書かれてる感じで対応されても、自分の場合は、相手のエネルギーを感じて違和感感じたら、「上辺だけだろう」とか思ってしまうタイプですね。。。。表裏の差が大きい程キモいと感じることも多いですし。。。

 

 

 

Comment





   

Calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>
follow us in feedly

Profile

筆者説明文pc.jpg

Link

persimage 6のコピー.jpg


お勧め記事

《幸福度調査1位》幸せ大国デンマークの幸せの素「ヒュッゲ」を日本での生活でも増やしていきたいという話。 (2014.08.27)

スピリチュアルなセッションでも効果がイマイチだったり、嫌な思いをするケースもある原因について。 (2017/06/07)

神殿の神官系と街中の魔法使い系とか霊能者系、サイキッカー系のタイプや出来ることは実はかなり違うという話。

スピリチュアルで危険を回避し、安全に生活に活かしていくために必要な前提知識。サイキック的な能力推しの危険性について。 (2017.05.05 )

才能とか素質とか天才性は、結局どれだけその分野について努力できるかがかなり重要な判断基準だと思った件。 (2015/10/12)

現実的な成功法則とスピリチュアルの関係。引き寄せの法則の信憑性についても。 (2016/06/12)

瞑想の効果の科学的な検証が進み、「マインドフルネス革命」の兆しが現れてるとのこと。企業にも、教育にも、社会にも良い効果があると思います(2015/11/1)7)

人間にとっての「静かな」方のエネルギー(ハワイで言えばマナ)の重要性について (2015/06.04)

パソコン嫌いだった自分が、Macで苦手意識を克服した後、初めてMacでドヤ顔の意味が分かった時。 (2014.08.30)

スティーブ・ジョブズ氏がAppleを追放されたことで生まれたもの達、そして変わった世界。 (2014.12.04)

Appleのジョナサンアイブのエリートな凄さが良く分かる本「ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」読みました。(2015.01.13 )

ブログ第三章に突入中。やはりMacでブログ書くなら超有名ブログエディタアプリMarsEditは必須だなと振り返るこの半年。(2015/02/17)

Airmail2.0  Macの優良メールアプリがYosemite対応。通知センターウィジェットは便利。アカウントも引継ぎ可能。細かい変更点では最初戸惑った点も。 (2014/10/27)

役者さんが語る空気(エネルギー)(2014/06/18)

準静電界ー人とか物とかが発してるとされる電気の話ー (2014.10.14)

スピリチュアルじゃないと改善・解決しない問題もある。限られた一部のヒーリングじゃないと改善・解決しない問題もある。 (2016/11/06)

「エネルギーバンパイア」で検索したら特徴とか対策とかの記事が凄い数出てくる件。 (2015/01/09)

人間にとっての見えないエネルギーの重要性。心身の健康、運気、性格、気分、相性、素質、適性、やる気、信仰等、広範に関係・影響。(2015/09/14)

(遠隔)ヒーリングの存在意義とか効果やヒーラーの素質などについて。 (2015/04/21)

コテコテ系ではなく、分かり難いスピリチュアル。透明感重視。その方が俗世にも良い影響も及ぼしやすいのではとも思ったり。(2016/01/07)

エネルギーワークと脳と人間の変化の関係。脳科学的に人間が変わるのは簡単じゃない前提での、エネルギーワークの特異な効果や意味について。 (2016/07/21)

願望実現・目的実現のために、スピリチュアル×コーチング。深くから且つ現実的に前進可能。 (2017/02/11)

《レビュー》WiMAX2+ Speed Wi-Fi NEXT WX01 実速度大幅アップ。5GHz帯を利用できる点が評価高し。(2015/03/20)

Selected Entry

Mobile

qrcode

Archive

Comment

  • Things3が、Apple製品専用アプリならではの、素晴らしいタスク管理アプリだった!
    watarai
  • Things3が、Apple製品専用アプリならではの、素晴らしいタスク管理アプリだった!
    後藤
  • Macアプリ Airmail  Macの優良メールアプリがYosemite以降にも対応。通知センターウィジェットは便利。アカウントも引継ぎ可能。(追記) El CapitanのSplit Screenにも対応。
    watarai
  • Macアプリ Airmail  Macの優良メールアプリがYosemite以降にも対応。通知センターウィジェットは便利。アカウントも引継ぎ可能。(追記) El CapitanのSplit Screenにも対応。
    mona

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM